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就業規則作成・変更

◇就業規則はなぜ必要か

従業員が10人以上の会社は法律で就業規則の作成が義務付けられています。
しかし法律上の作成義務いかんにかかわらず、実質的には複数の労働者を使用して事業経営を行っていく
ためには労働者を一定の組織に秩序づけた上で、統一的に業務を行ってもらう必要があります。
また、労使間における権利義務を明確にすることによって労使間の争いを防止することができます。
近年労使紛争が多発化しており就業規則が整っていない、もしくは就業規則自体が存在しない職場では、
使用者がトラブルに対処することはまず不可能です。

事業活動の中でルールがあれば問題の発生が防止できたのではないかと思われる事例をいくつか
ご紹介し、就業規則の存在意義の重要性についてご認識を深めて頂きたいと思います。


その1 入口(採用規定)が肝心

@ 面接では気づかなかった職場不適応者の対応に困り果てる
  ⇒ 採用決定に際して面接を数回実施(自己PR方式、個人面接、合同面接など段階を踏む)、
    適性検査の実施、試用期間等を十分確保できるよう規定を整備する


A 採用後持病のあることが判明し、その後業務に支障を来すようになった
  ⇒ 採用時および年1回の定期健康診断は必ず実施し、従業員の健康状態を確認する

B 採用時と採用後の労働条件が異なっていたとして、従業員との間でトラブルが発生した
  ⇒ 採用時には労働条件について書面で明示する

その2 服務規定は企業を守る

@ 会社の工具類を無断で持ち出した上、休日に自動車修理のアルバイトをしていた
  ⇒ 会社所有の機械、工具、備品、車両等の無断持ち出し、無断使用の禁止規定を整備する

A 時間外にコンパニオン、代行運転等のアルバイトを行い、本業である勤務時間内に居眠りをした
  ⇒ 兼業の禁止規定を設け、他社での就業を禁止する

 〜補足〜
  労働者の勤務時間外の行動は自由ですが、兼業のために休養不足となって会社本来の勤務に悪影響を
  及ぼす場面あるいはその兼業の内容が会社の業務と競業したり、会社の信用、対面を傷つけるもので
  あった場合には解雇も有効とされた判例があります。

B 企業情報を第三者へ漏洩した
  ⇒ 会社・取引先等の機密を漏らさない旨の規定を整備し、「機密保持誓約書」の提出義務も設ける

その3 休職規定は必要

@ 私傷病による欠勤が長期化、休職規定が無く退職か解雇かその対応に苦慮する
  ⇒ どのような基準で休職を命じ、どの程度の回復によって復職を認めるのか等について規定を
    整備する


その4 賃金規定は詳細に

@ 毎年昇給する規定になっているが、経営状態が悪化しこれ以上昇給できない
  ⇒ どのような基準で賃金を決定し、どのような場合に昇給できないか等について規定を整備する

A 賞与が基本給ベースで計算しているため、手当の種類が多い
  ⇒ 意味のない手当は改善を検討する

 〜補足〜
  単に賞与の額を抑制するために手当を多くしているケースがあるが、賞与は成果配分的な賃金である
  ため、その計算の基準は必ずしも基本給でなくても良い。

B 賃金コスト抑制のために賃金制度を見直したい
  ⇒ 従業員の受ける不利益の程度と変更の必要性、変更後の内容自体が相当か、労働条件を
    改善するなどの代償措置、従業員に対する誠意ある説明等、手続きの妥当性により、変更後の
    賃金制度の合理性が判断されるため、規定の整備は一定の手順を経た上で行う

 〜補足〜
  賃金が毎年アップダウンする賃金制度は必ずしも違法・無効とされるわけではないが、従業員に
  不利益となる変更は合理的な理由が必要です。

C 日給制から月給制(欠勤による賃金控除をしていない)に変更したら、欠勤が増えた
  ⇒ 賃金規定の導入時に、欠勤控除ができるように規定を整備する

 〜補足〜
  会社は働いた分だけ払えばよいという「ノーワークノーペイの原則」という考え方に基づくと、
  所定労働日に欠勤、遅刻、早退などで労働できなかったときは一般に労働者の都合による労働契約の
  不履行に該当し、労働の対価たる賃金の請求権が発生せず、使用者の支払い義務がなくなります。
  但し、欠勤控除の定めが無かった会社が、欠勤控除を成しえるように賃金規定を変更した結果、
  不利益変更で認められないとされた判例が有り、賃金に関する規定は導入時が重要です。

その5 曖昧な理由での解雇は解雇権の濫用として無効

@ 勤務態度が不真面目で、解雇を通告したい
  ⇒ 勤務態度等に関する規定を整備し、更に日頃から注意、指導を行うことが必要

A 茶髪は許せても金髪は許せない、解雇したい
  ⇒ 業務の安全や清潔面に留意した服装、頭髪、身だしなみに関する規定を整備する
    (企業の品位保持、取引先との関係等、企業経営に悪影響を及ぼす恐れのある場合は、
    金髪を改めるよう命じることができると解されるため)

 〜補足〜
  「企業内秩序を維持・確保するために、必要な規則、指示、命令等は出来る。しかし、労働者の
  髪の色・髪型・容姿・服装などといった人の人格や自由に関する事柄についての制限行為には
  限界がある。したがって合理的な範囲での配慮が必要」との判例があります。

B 会社内で宗教活動をしており、解雇したい
  ⇒ 会社構内における一切の宗教活動の禁止規定を整備する

 〜補足〜
  最高裁は近年の一連の判例を通じて「企業秩序は企業の存立と事業の円滑な運営の維持のために
  必要不可欠なものであるので、必要な規則を定め、労働者に指示、命令することができ、
  企業秩序に違反する場合には制裁処分を行うことができる」との考え方を示しています。

  ただ、企業秩序遵守義務も限界があり「労働者は企業及び労働契約の目的(職務専念義務を包含した
  労働義務)上、必要かつ合理的なかぎりでのみ企業秩序に服するのであり、企業の一般的な支配に
  服するものではない」としています。

  したがって、勤務時間中に職務専念義務違反に該当する行為について、規則による制限ができると
  いえます。

まとめ

本来事業主は企業内秩序を維持・確保するためには、必要な規制・指示・命令等ができることになっています。にもかかわらず、就業規則が整備されていないために、定めの無いことはしても良いことと勝手な解釈をする問題社員が増えている実態があります。

また就業規則は作成後、周知と教育により、企業内秩序、安全と健康を確保し企業を発展させることが肝心です。当事務所では法改正や会社・人などの環境の変化に対応し、現状をしっかりと把握した上で実態に沿った就業規則を作成します。


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